「待つ 選ぶ 知る」の３点を知っていないと、不動産屋さんに安く査定されて、買いたたかれてしまいます。 損して売りたくないひとだけ、ご覧ください。
作戦１： 待つ
高く売れる時期は、２月と３月
日本は、新年度は４月から始まります。
というわけで、その準備となる２月と３月に、もっとも買う人が増えます。
例えば、情報通のかしこい親御さんは、お子様の大学受験のあとで、こう聞きます。
どうだ、手ごたえは？ 合格してそうか？
ばっちりよ！ ぜったいに合格できたはずよ！
よし、次の休みに、最寄り駅のアパートの契約に行こう！
合格発表のあとでは、ライバルが増えます。
希望の場所が契約済みだったり、高くなったりして、不利だからです。
買いたい（借りたい）ひとも、売りたい（貸したい）ひとも、チャンスの時期については、覚えておきましょう。
急ぎませんから、この条件で売りたいです
借金の返済のためとか、住宅ローンが払えなくなったとかの急ぎの事情があると、足元を見られて査定が安くなってしまいます。
急いでいるのなら、査定価格を低くしても契約してくれるだろう。
安い方が売りやすいし、高く売れたら、こちらの利益も大きいからな。
買ってくれるひとを仲介してもらう場合よりも、買い取ってもらう方が安くなってしまいます。
ご両親からはなれて暮らしていて、高齢のご両親をひきとる場合は、要注意です。
遠いところに住んでいるから、なかなか戻ってこれない・・・
「だから、早く売ってしまいたい！」 などと考えると、大幅に安く売ってしまうことになります。
急ぎませんから、この条件で売りたいです
リフォームはするな
水回りのリフォームをした方が高く売れますよ！
こんな言葉に、だまされていませんか？
水回り（トイレ、お風呂、台所）は、新しい方が良いことは、みなさんがご存じと思います。
しかし、この時期に家を買うひとは、お金持ちで賢いひとたちです。
こだわりポイントがあるため、新品の水回りでも、全部こわして、御自身でリフォームされることが多いです。 無駄な出費は避けましょう。
やっぱり、奥様が気に入るように、奥様が選んだ水回り設備を買わなきゃダメだな。
買ったら、すぐにリフォーム業者を呼ばなきゃな。
売ったひとは、なんのためにお金を払って、リフォームしたのでしょう？
作戦２： 選ぶ
不動産屋は星の数
良い業者さん、ふつうの業者さん、悪い業者さんなど、本当に数多くの不動産会社が存在します。
２～３社を比較するくらいで契約したら、後悔するでしょう。
専属専任媒介契約はするな
一般媒介契約は、複数の業者に依頼しても、自分で買主を見つけてもＯＫです。
専任媒介契約は、１つの業者にだけ依頼でき、自分で買主を見つけてもＯＫです。
専属専任媒介契約は、１つの業者にだけ依頼できるまでは同じですが、自分で買主を見つけての取引はＮＧです。
売る時、ネットで複数サイトは当たり前
インターネットを検索すると、複数業者の見積もりを一気に入手できるサービスがあります。
その中で、もっとも良い条件の不動産屋さんを選ぶことが主流になっているようです。
作戦３： 知る
宅建業者が受け取る報酬の限度額
報酬には、これ以上は受け取ってはならないという限度額（リミット）があります。
下記の表をご覧ください。
| 消費税抜きの売買代金の金額 | 報酬の上限の計算式 |
| ２００万円以下 | 代金の５％ |
| ２００万円を超え ４００万円以下 | 代金の４％ ＋ ２万円 |
| ４００万円を超える | 代金の３％ ＋ ６万円 |
上記の金額に、現在の消費税率（※）が加算されます。
※ 消費税免税業者の場合は、みなし消費税率
例えば、２，０００万円の不動産を売却または購入する場合、「代金の３％ ＋ ６万円」より安い金額を提示して、相談することもできるということです。
ただし、ほどほどに、加減してくださいね。
「代金の３％ ＋ ６万円」を受け取り決まりがあると説明したら、「それは、上限ですね。」と笑顔で返されてしまった。 宅地建物取引士の試験勉強をしたみたいだなあ。
【まめ知識】
なお、アパートを借りる時の仲介手数料は、貸主と借主から受け取る金額の合計を、家賃１ヵ月以内と決まっています。
つまり、貸主と借主の両方から家賃０．５ヵ月分づつ受け取ることがスタート地点となります。
しかし、人気のアパートの場合、借主が貸主の分も支払う（家賃１か月分を支払う）ことに同意されることが多いです。
宅地建物取引業者名簿
査定価格に満足して、とある業者Aに依頼しようと考えたら、その前に、ひと手間を掛けてください。
宅地建物取引業者名簿等の閲覧（その場で見せてもらうこと）は、お近くの国土交通省や都道府県事務所に、お問い合わせ願います。
その不動産会社の代表者、登録住所、指示処分、業務停止処分の履歴（いつ、どんな処分があったかなど、信用に関すること）を確認できます。
重要事項説明、契約書に３７条書面の内容
「それを知っていたら、買わなかったのに・・・」というような重要なことを、宅地建物取引士試験の合格者で、登録済み（実務資格など）の方が説明することを、重要事項説明と言います。
※宅建士証を提示する義務があります。
また、３７条書面（宅建業法３７条。 契約書に３７条書面の内容が書かれた場合もあります）の内容を確認してから、契約書に署名押印しましょう。
泣きたくなければ学びなさい！ （お勧め書籍より引用）
この書籍が、入門用としてお勧めです。 泣きたくなければ学びなさい！
最新版が出版されていますが、上記とはストーリーが違います。
もっと、くわしく学びたい方は、こちらがお勧めです。
単元ごとの学習内容をイメージできるイラストが秀逸（とっても素晴らしい）です。
